大人にとっては当たり前に使える調理器具でも、子どもからしたらどう使っていいのかわからないというものもありますよね。それから、使い方を間違えると怪我に繋がるものもあります。私には、子どもに何気なくピーラーを使わせていたら、子どもが指を切ってしまったという経験があります。

自分が使う時には危ないとは思わなかったので簡単に使い方を教えて使わせたのですが、考えてみたら刃があるのだから怪我をしても不思議ではないんだと後から気づきました。このように、普段自分が当たり前に使っているものでも使い方をきちんとしないと危ないこともあります。

そこで、一緒に料理をしようと思った時には、まず調理器具をどのように使うのかを一緒にやりながら見せて、それから真似させるという方法を取ることをお勧めします。先ほど例に挙げたピーラーも、野菜を持つ位置を考えれば怪我をしないで済むんですよね。そういうところも含めて、きちんと使えるようになってから渡す必要があります。

それから、混ぜるだけの泡立て器でも、ボウルをしっかり持ってしないと中身がこぼれることもありますよね。そういう失敗があると、子どももがっかりしてしまいます。そこで、ボウルを持ってするということを話して聞かせ、子どもの力では難しい時は大人がボウルを持つようにして使い方を確認するといいですね。

包丁を使うのはかなり大きくなってからだとは思いますが、その時も包丁の持ち方などをやって見せ、それから使うようにしなければ怪我に繋がってしまいます。このように、器具の使い方もきちんと説明しておくと、安全に楽しく料理をすることができそうです。

次に、料理の仕方について見ていきたいと思います。調理器具を上手に使えることももちろんですが、料理には手順がありますので、それを見ながら覚えていくことも後々お子さんが大きくなって一人で料理をするようになった時に役立ちます。最初はホットケーキを焼く、ご飯を炊くなど、簡単なところから始めるといいですね。

ホットケーキを焼くだけでも、生地に牛乳や卵を入れて混ぜるという過程がありますから、それを一緒にしながらこうやってできるんだということを感じたり、一緒に作る楽しさを感じたりすることができます。何気なく毎日食べているご飯でも、どうやって炊くのかがわかるとまた違った見方ができそうですよね。それをおにぎりにしたり、ちょっと手を加えるだけでも変わるんだということを一緒に確かめるのも楽しそうです。

お菓子作りも、一緒に焼いたホットケーキに生クリームやフルーツを飾って簡単ケーキにするなど、少し変えるだけでも素敵に見えるものです。難しいものを作らなくても、ミキサーにかけるだけでできるジュースなど、まずは簡単なものからいろいろなものを作ってみると、料理ってこんな風にできるんだということをお子さんが感じることができます。

そのうち、自分で上手にできるようになると、お子さんも達成感を感じるものです。その気持ちが次も作ってみたいという思いを育て、食べ物に関心を持つことに繋がるのです。そのためにも、まずは一緒にやって手本を見せることから始め、それが真似できるようにと手順を考えていくといいですね。